子どもへのハーネス使用が度々炎上
個人差はありますが、小さな子どもと道路を歩くのには大抵多大な労力が伴います。子どもは気になることがあれば親の手を振りほどいてすぐに駆け出すもの。わたしもヒヤッとしたことは一度や二度ではありません。
そんな時に便利なのが子ども用のハーネスですが、このハーネス使用についてはネット上などでたびたび批判的な意見を見かけます。
ハーネス使用のメリットは?
事故防止
ハーネスの目的ともいえるのが、子どもの道路などへの飛び出しを防止すること。
しっかり手を繋いでいたとしても、ふとした瞬間に、子どもは簡単に親の手を振りほどいて車の行き交う道路に駆け出していきます。しかし、ハーネスを使っていれば、たとえ手を振りほどかれたとしても子どもが動けるのはある一定の範囲内となり、飛び出しを防止することが可能です。
手を繋ぐのが苦手な子どもと歩きやすい
様々な理由により、親とであっても手を繋ぎたがらない子どももいます。とはいえ安全面を考えれば、小さい子どもと歩く時はなるべく手を繋いでおきたいもの。手を繋ぐのが苦手な子どもを悲しい事故から守るためにもハーネスが役立ちます。
何故ハーネス使用は責められるのか
ペットのように見える
ハーネス使用への批判で最も多いのが、「ペットのように見える」「子どもをペットと同じように扱うな」という意見です。
散歩中の犬にはハーネスをつけて手を離さないことが法律で義務付けられています。それと同じように見えることからハーネス使用を良く思わない人もいるのです。
親のしつけ不足?
「道路に子どもが飛び出さないように言い聞かせない親が悪い」「子どもにしつけ・教育ができていない」と言う人もいます。普段から、また出かける前に道路に飛び出すことの危険性や約束事をしっかりと話しておけば、ハーネスが必要になるような事態にはならない、という意見のようです。
子育てで優先されるべきは何か
子育てにおいて最も優先されるべき事柄は何でしょうか。もちろん人それぞれ答えは違うでしょう。
しかし、どの家庭でも子どもが命の危険にさらされないように細心の注意を払っているはずです。きっとどの保護者も常日頃から子どもが危険な目に遭わないように気を配り、健康に育つように願っています。
ハーネスはその願いをサポートするツールです。ベビーカーや抱っこ紐と同じように、子育てをするうえで保護者の味方となってくれるアイテムのひとつと考えられます。
「ペットのよう」「親が楽をしている」「見ていて不快」……こういった意見は子どもの安全よりも重要視されるべきなのでしょうか。
実際に、保護者が子どもをペット扱いしてハーネスを使っているのではないことは明白です。より安全性を高めようと考えられたグッズを使っているに過ぎません。子どもが駆け出して事故に遭う確率を少しでも下げたいという気持ちの表れであり、それは決して責められる事象ではないと考えられます。
わたしを救ったある婦人の言葉
わたしもかつてハーネスを使っていました。やはり周りの目が気になっていた時にもらったこんな言葉に、今も助けられています。
上記はハーネスのエピソードについてのわたしのツイートです。
免許を所持しておらず、スーパーは徒歩20分の距離。上の子が3歳、下の子がまだ生後2ヶ月未満でおんぶしながら自転車に乗って買い物に行くこともできなかった頃のことです。
酷い腰痛持ちのため、抱っこ紐とベビーカーで出かけるのは難しく、上の子にはハーネスがついたぬいぐるみ型リュックを背負わせ、下の子はベビーカーに寝かせて買い物に行っていました。反対はしなかったものの夫もハーネスの使用には否定的で、どこかびくびくしながらハーネスを背負わせていたことを覚えています。
そんな折、ふとすれ違った70代くらいのご婦人がハーネスの使用を肯定するような言葉をかけてくれたことにより、言葉にならないくらい心が軽くなったのです。こうして応援してくれる人もいるのだと涙が出るほどうれしい出来事でした。
ハーネスを使うことを後ろめたく思う必要はない
子育て世代には時に厳しい言葉が投げかけられます。背筋が伸びるような言葉もありますが、残念ながら愛情のこもっていない、ただの八つ当たりのような心無い言葉を吐き捨てられることは少なくありません。
特にハーネスはその対象になりやすいものです。 同じく子育てをしていて、ハーネスには賛成できないという方もいるでしょう。
ただ、賛成できない、不快だと思う方は自身が使わなければいいのであって、他の親が一生懸命子どもを守ろうとしていることを非難することはないのです。
ハーネスを使うのは我が子の安全を考えてのこと。ハーネスを使っている方は過剰な罪悪感を抱く必要はありません。
ハーネスを使っている方もそうでない方も、子どもの安全を願う気持ちは変わりないはず。非難し合うのではなく、子どもの健やかな成長を大切にしていきたいですね。