ぼたもち?おはぎ?お彼岸に食べるおいしい和菓子
ぼたもちやおはぎは、もち米にあんこやきなこをからませた甘い和菓子。ボリュームがあって、お彼岸と言わず食べたくなるおいしさです。
ぼたもちとおはぎの違いは諸説ありますが、一般的に知られているのは、春のお彼岸にお供えするものを「牡丹餅(ぼたもち)」、秋のお彼岸にお供えするものを「お萩(おはぎ)」とする説です。ぼたもちはこしあん、おはぎは粒あんという説もありますよ。
プロ直伝!あんこが手につかない画期的な方法
おはぎ(ぼたもち)を自宅で作るとき、いちばん厄介なのはあんこが手やスプーンにべったりとくっついてしまうこと。ラップを使ってくるもうとしても、あんこが張り付いてうまくまとまりません。
こんな窮状を打開する道具が、100均などでも手に入る「手ぬぐい」です。手ぬぐいを濡らしてラップ代わりに使えば、あら不思議。あんこがお米にきれいに絡みつきますよ。この方法は、和菓子店に勤めていた筆者の母が大将から教わったプロの技なのだそう。ぜひ、試してみてくださいね。
ぼたもち・おはぎの作り方
あんこをきれいに包むために一番大切なのは「手で直接あんこをさわらない」こと。「あんこをさわるのは手ぬぐいで」ということを徹底してくださいね。それでは、材料と道具、作り方の手順を見ていきましょう。
材料
*炊いたもち米
*あんこ(こしあん、粒あんをお好みで)
*きなこ・ゴマなど(砂糖・塩で味付け)
もち米はお好みの分量で用意します。筆者は子ども2人、大人4人が食べるために3合のもち米を用意しました。あんこはできあがっている市販のものを使用します。
道具
●手ぬぐい
●水
●丸めたもち米を乗せるお皿数枚
●ふかしたもち米を入れるボウル
●あんこを入れるお皿
●あんこを取るスプーン
手ぬぐいは、煮沸して殺菌してから使います。水はもち米を丸めるときの手水として。
手順1.もち米を炊く
もち米を水で洗米します。もち米は水を吸いやすいので、すばやく洗うのがポイントなのだとか。洗米が終わったら、炊飯器の取り扱い手順に従って炊き上げます。水に浸けておかなくても、おいしく炊きあがりました。
炊いたもち米は、お好みに合わせ粒が残る程度に綿棒でつぶして「半殺し」や、完全に餅になるまで米をつぶす「皆殺し」にします。つぶさずに、そのまま食べてもおいしいですよ。
手順2.もち米を丸める
もち米を手で丸めていきます。手水で軽く手を濡らしながら作業すると、手に米がくっつきません。大きさは、こぶしよりやや小さめが目安ですが、子どもが食べやすい大きさに調節すると良いですよ。
手順3.もち米をあんで包む
手ぬぐいをセット
ここからが手ぬぐいの出番です。まずお皿にあんこを用意します。それから手ぬぐいを水で濡らして硬く絞り、開いた両手のひらの上に広げてかけます。手ぬぐいの持ち方は、洗顔後、顔をタオルでふくときを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。
手ぬぐいであんこを取る
左手に手ぬぐいをかけたまま、右手を手ぬぐいでカバーしながらあんこを適量つかみ、左手の手のひらに乗せましょう。あんこの量は、丸めたお米より少し多いくらいが目安です。
便宜上右手、左手を指定していますが、どちらの手を使っても問題ありません。使いやすい利き手で作業してくださいね。
あんこを薄く伸ばす
あんこを乗せた左手の上で、右手を使いあんこを薄く伸ばしていきます。あんこを伸ばすときも、右手は手ぬぐいをかぶせたまま。手ぬぐいを使ってあんこを扱うことで、べたつかずにあんこを伸ばせるというわけなのです。
あんこでもち米を包む
あんこを薄く伸ばせたら、丸めたもち米をその上に乗せます。手のひらを丸め、そっとくるむようにするのがコツです。あんこの隙間ができてお米が見えてしまったら、手ぬぐいを指に巻くようにしてあんこを伸ばしていきます。あんこが足りず補充するときも「手ぬぐいで取る」ようにしてくださいね。
おはぎ・ぼたもちの完成!
もち米を全体的に包み終わったらおはぎの完成です。手ぬぐいを使うとあんこが薄く伸ばせるので、ころもが厚い天ぷらのように「もち米ちっさ!」ということがありません。もち米の豊かな甘味が引き立つ、優しい味わいのおはぎが作れますよ。
おはぎは子どもと一緒に作っても楽しい
子どもにもち米を丸めてもらい、ママがあんこで包むという役割分担で、一緒に作業を楽しめます。子どもの手で握られたもち米は、一口サイズでちょうどいい大きさ。やけどをしないように注意して、おいしいおはぎを作ってくださいね。
子どもも「味付けをしたい」とせがんだら、きなこをまぶすのを手伝ってもらうのがおすすめです。きなこを浅いお皿に広げ、きなこの上でもち米をコロコロ。きなこはしっとりしやすいので、最後に作って早めにいただきます。食べる前にきなこを振りかけると、風味が引き立ち、子どもも喜んでくれますよ。