実のところ我が家はインドア派。虫さされや用意が億劫でキャンプなどに腰が重い一家です(車ないし)。そんな出不精家族が友人宅でのBBQに招待されました。これが是非ウチでもやってみたい!と思わせる美味しさ。子供達もソーセージはもちろん、いつもは嫌がって食べないパプリカまで「焼きパプリカ」にするとペロリと食べてしまったのです。これはイイ!と、すっかりBBQの魅力に取りつかれてしまいました。
しかし友人宅は大きな庭付き集合住宅。そして使用しているBBQグリルは大きく、ガス火の本格派。かたや私たちは集合住宅住まいでもベランダしかないのでガス火なんて無理。そもそもこの家族がそれを使いこなす程頻繁にBBQをするとは思えません(笑)。そして小規模だけど煙モクモクになる木炭BBQは近隣の方々の迷惑になるのでもっと無理。
そんな時見つけたのが「無煙グリル」でした。
本当に無煙なの?
木炭を使うごく普通のBBQはどういうものでしょうか。まずは本体に木炭を入れて着火剤に火を付け、うちわで扇いで風を送り木炭を燃やします。その際大量の煙が出ます。そしてその煙が収まり木炭がチリチリと赤くなると、ようやく調理ができる状態になります。網に材料を乗せて焼きますが、お肉の油などが滴り落ち、焼けた木炭にかかる度に火や煙が出ます。その辺りが家でBBQをする時のネックになってしまいます。
しかし無煙グリルはこの準備段階の「大量の煙」が普通の炭火に比べるとほとんど出ません。そして構造的に材料の油や水分が木炭に直接かからないので調理中の煙も少なくて済みます(食材が焼ける時の煙は出ます)。
実際使ってみました。
私たちは今年「ロータスグリル」という無煙グリルを買いました。以前からあったらしいのですが、今まで気づきませんでした。これがコンパクトでとっても使えるヤツなんです。
実際使ってるところをレポートしたいと思います。
1:グリル本体
グリル本体はこのような円形です。本体の高さは23.4cm、網面の直径は30cm。分かりにくかもしれませんが、網の真ん中が波板になっています。これで中央にある木炭を入れるコンテナーに直接水・油分がかからない仕組みです。下にある銀色のつまみは送風調節のつまみです(本体底面に単三電池(付属)を4本入れます)。
2:これで火を起こします
これはロータスグリル専用の木炭と着火ジェルです。木炭は市販のものでもいいのですが、ロータスグリルの木炭を入れるコンテナーは小さいので、普通の木炭を使う場合は割らないとうまく入らないそうです。その点専用木炭だと既に小さいので詰め込むだけで準備はOK。
私たちが使ってる木炭は1kg入りですが、これまで約5回使ってまだ少し残っています。2.5kgですと単純計算で10回以上楽しめますね。
この炭を使うと煙が抑えられるそうです。
3:着火!
着火ジェルは木炭に直接かけるのではなく、本体中心部の着火プレートに円を描くように置きます。そして長いマッチかライターで点火!
その上に木炭を詰めたチャコールコンテナーを置いて蓋をして、専用グリルをセットして(両側から挟んでずれないようになっている)、送風つまみを回して風を送ります。すると底からコンテナーへ風が送られ火がすぐ付き始めます。
着火剤のにおいでしょうか、暫くちょっと臭いです。炭の種類によってはここで若干煙が出ることもありますがすぐに収まります。
4:焼く
あとは網の上でBBQの材料を焼くだけ。
下の木炭が赤くなってるのが分かりますか?着火してからここまでなんと約8分。早い!
この時点で材料から煙が出ていますが、量は普段の台所での調理時と変わりません。
ちなみに写真にあるアルミプレートのサイズは28×22cmです。油を塗ったアルミホイルを敷いて焼きおにぎりをすることもあります。
5:さらに焼く
材料によってじっくり焼きたい時は風を弱くして弱火に、など風量つまみで火力の強弱が可能です。我が家はソーセージの後パプリカとナスを焼きました。
この時点で着火から約1時間経ってます。まだ焼けますが、そろそろ木炭が燃え尽きそう…。
使用感想
とってもお手軽!この一言につきます。
BBQ初心者な私たちでもとっても簡単に純粋に楽しむことができました!
自身の数少ない炭火BBQの記憶を辿ると、まず着火が大変で、火がついたと思ったら今度は煙がモウモウと出続け、どこへ逃げてもなぜだか煙に燻され、家に帰って風呂に入るまでスモークサーモン気分という、楽しむよりも大変だったという思い出しかありません。無煙グリルはこのような煩わしさがないのです。
コンパクトなのに火力が調節可能。しかも安全性が高い。
そして火力調節がつまみ一つで簡単にできるのも素敵ポイント。素材に合わせて焼き加減を変えるのも簡単です。フォルムも丸くて可愛いです。3.7kgと思いの外軽いですし、本体がインナーボウルとアウターボウルに分かれているので掃除が簡単です(食洗機対応)。
さらに2つのボウルの間に空間があることで、燃焼中にアウターボウルを触ってもそれほど熱くなく、置く場所を選びません。小さいお子さんがいるご家庭でも安心ですね(もちろんグリル部を触るとやけどしますよ!ご注意を!)。
4人(大人2人子供2人)で食べる量を焼くには十分な時間火力がもちました。ただ、本格的な直火BBQに慣れている人にとっては、火力が弱く焼ける時間がかかると感じるかもしれません。そんな時は炭を変えると火力が少しよくなるそうです。また、パーティなどで大量に長時間焼く場合は、予備としてコンテナに入る量の木炭を別の袋などにまとめておくことをお勧めします。木炭を入れ替える時はコンテナーが熱いのでトングを使うなどしてやけどに気をつけましょう。
交換用にもう1つ買っておくのもいいですね。
※コンテナーは消耗品です。15〜20回使うごとに買い替えるのをお勧めします。
スタンダードサイズの他にXLサイズもあります。
網面直径約40cmのビッグサイズ。チャコールコンテナーに収まる木炭も400gと増量されるので、沢山の食材を長時間焼くことができます。
お家BBQのメリット・デメリット
メリット:思い立ったらすぐできる手軽さ。
なんといってもお家BBQのメリットはやはり好きな時にいつでもできるところです。火をおこしてる間に台所でパパッと準備したりサラダを作ったり、一品追加するのも簡単です。また、後片付けもすぐに済ませることができるのもありがたいですね。普段の生活の延長線上にあるというお手軽な感じがBBQへの敷居を低くして何度もしたくなります。
デメリット:お出かけ感なし。近隣への煙が気になるかも。
いつでもメリットとデメリットは表裏一体、自宅で行うのでアウトドアで感じる開放感は少ないです。また、家によってはベランダが狭くて思うようにできないとか、ご近所と煙でトラブルになるかも、と尻込みしてしまう方もいるかもしれません。
煙問題は無煙グリルで解消できます。煙は出ますが、普通のBBQとは比べ物にならないくらい少量ですよ。
今年の買ってよかったアイテムNo.1かも
一般的なバーベキューグリルに比べるとお高く感じますが、それを上回るほどの使用感の良さに大満足です。実は購入当時はそこまで期待してなかったのですが、実際使ってみると煙の少なさ、食後髪の毛に匂いがつかない事などにびっくりしました。普通のBBQの煙に辟易していたヘタレ初心者には十分すぎるほど良くできたグリルだと思いました。
付属の網は目が粗く、直接焼くと食材によっては下に落ちることがあるそうなので、焼肉用の網を置くなどしてカスタマイズしてみましょう。
鉄板を置いて鉄板焼き・焼きそばなども楽しそう。この夏夢は広がります。