子育て

赤ちゃんの尿路感染症は入院が必要?診断方法や原因・治療についての体験記

我が家の長男と次男、それぞれ尿路感染症(腎盂腎炎)にかかったことがあります。長男は1歳の時に2回、次男は生後3カ月で尿路感染症にかかりました。

尿路感染にかかった時の診断方法や、原因、治療、入院するかしないかについて、我が家の体験をもとにお話しします。

※記事の内容は、筆者の子どもたちが尿路感染にかかった時の治療方法や入院期間になります。お子さんの状態や医師の判断により治療内容や入院期間が異なることをご了承ください。

尿路感染症ってそもそもどんな病気?

尿路感染症とは、簡単にいうと尿路(尿道・膀胱・尿管・腎臓)などに感染が起こる病気のことを言います。「膀胱炎」や「尿道炎」も尿路感染症の一種ですが、医師から「尿路感染症ですね」と言われるときは「腎盂腎炎(じんうじんえん)」を指すことが多いようです。

「腎盂腎炎」とは腎臓の中の「腎盂」に感染が起こり、風邪症状がないのに高熱が出ることが特徴です。また、おしっこの匂いが臭くなったことから尿路感染に気が付いたというママも!尿路感染で発熱した場合は、適切な抗生剤を投与しないと解熱することは難しく、感染に気が付かずに長期間放っておくと腎臓にダメージを与えてしまう深刻な病気です。

診断方法は尿検査と血液検査

尿路感染のわかりやすい症状は風邪症状のない発熱が挙げられます。我が家の長男の場合、突然39度~40度の高熱が出てぐったりしているときは尿路感染を疑います。次男は長男程の熱ではありませんでしたが、生後3カ月で38度前後の熱が出たことで尿路感染症を疑いました。

まずは尿検査!

尿路感染症が疑われる場合は、「尿検査」を行います。尿検査はほとんどの小児科で簡単に実施することができます。トイトレが完了している子でしたら病院のトイレで紙コップに採尿しその場で検査をすることが可能です。オムツ使用の乳幼児は「採尿パック」を尿道付近に張り付け、おしっこを採取します(採尿パックは自費で購入。100円程度)。

採取したおしっこは、リトマス試験紙のような検査紙を数分つけることで尿路感染かどうかがわかります。長男も次男も尿検査で「白血球」や「潜血」が検出されたため尿路感染と診断されました。

細かい数値は血液検査で確認

stevepb / Pixabay

尿検査が陽性の場合は、続いて血液検査を行い炎症の数値を確認します。簡易の尿検査ではわからない白血球やCRPの数値を確認し、治療方針を決定します。

ちなみに我が家の場合、尿検査の結果に加えて血液検査で

長男:白血球12000、CRP1.5
次男:白血球20000、CRP4.5

で、尿路感染症と診断されました。

我が家の場合、長男は尿路感染を起こしやすい先天的な障害「膀胱尿管逆流症(VUR)」があることがわかっていたため、風邪症状のない発熱の場合はすぐに尿検査をしてもらっています。次男の場合は、通常発熱することがめったにないと言われている生後3カ月の発熱だったため、発熱後すぐに尿検査と血液検査を行い尿路感染が発覚しました。

先天的な原因がない子の場合は、4日以上熱が下がらない場合に尿路感染を疑い検査を行う病院が多いようです。

子どもは原則入院治療だけど、通院だけでOKなことも…

尿路感染と診断されると、抗生剤の投与を行います。小児の場合は入院治療が原則と言われていますが、我が家の場合長男は入院せずに抗生剤の経口摂取、次男は問答無用で入院加療でした。

長男の場合:抗生剤を1日3回経口摂取で自宅療養

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長男が入院しないですんだ理由としては、血液検査の数値がそれほど悪くなかったことがあげられます。そのため、抗生剤を1日3回しっかりと服用することで入院をしないで済みました。しかし、経口摂取で解熱しない場合は入院になると医師からは話がありました。

抗生剤を医師から指定された期間飲みきった後、おしっこがきれいになっているかの確認を尿検査で行い、尿検査が陰性なのを確認して長男の尿路感染は治りました。

次男の場合:乳児は重症化する恐れがあるため、2週間の入院治療

次男の場合、上でも書きましたが生後3カ月で38.0度の発熱があり受診しました。普通、生後半年程度までは母親の免疫が残っているためめったなことでは発熱はしないと言われています。まして次男は生後3ヶ月、怖い病気が原因でないことを確かめるためにすぐに尿検査と血液検査を行いました。

結果は、尿検査・血液検査ともにがっつり感染していることが証明されたため、すぐに大きな病院で入院治療になりました。1歳未満の乳児の場合、万が一経口摂取の抗生剤が効かないと一気に状態が悪くなる可能性があるため、問答無用の入院でした。腎臓から血液にのって菌が全身に回ってしまうと、もしも…のことも考えられるそうです。

紹介状を持ち大きな病院に行くと、そこでもう一度尿検査と血液検査をやり直しました。尿検査は採尿パックではなく、直接尿道にカテーテルを通し膀胱に貯まっている尿を採取する「導尿」で行います。その後尿の中にいる細菌を培養し、悪さをしている細菌に合う抗生剤を投与すると医師からは説明がありました。とはいえ、細菌を培養するには数日間がかかるらしく、「おそらくこれだろう」という当たりを付けた抗生剤をまずは点滴で投与するようです。

入院期間は2週間と言われましたが、次男の場合入院して1週間で点滴が漏れてしまった上、再度点滴の針を血管にさすことができず、数値的にも安定していることから退院して自宅で抗生剤を飲み切る治療に変更になりました。点滴のルートが取れればそのまま2週間の入院だったそうです。

尿路感染症の原因は?:我が子の場合


尿路感染にはいくつかの原因があります。一般的には尿道が短い女児の感染が多いと言われていますが、オムツをしている乳幼児の頃は男女関係なく発症する可能性があります。通常は便についている「大腸菌」により膀胱炎を発症し、それを放っておくことで菌が腎臓に回ってしまい腎盂腎炎に進行するというパターンが多いようです。

また、先天的に尿路に奇形があったりすると尿路感染を起こしやすくなると言われています。代表的な奇形や疾患として尿が膀胱から腎臓へと逆流してしまう「膀胱尿管逆流症(VUR)」や重度の「水腎症」、二分脊椎等の脊髄の疾患からくる「神経因性膀胱」などの排尿障害があげられます。

特に後者の先天性の奇形や疾患が原因の場合は尿路感染を繰り返す可能性が高いため、尿路感染を起こした子はこれらの原因がないか検査を行う病院が多いようです。検査は、尿道から造影剤を注入し排尿の様子をレントゲンの画像で連続して撮影する「膀胱造影検査」や、水腎症でないかを確認する「腹部エコー検査」などを行います。

ちなみに我が子の場合、長男は二分脊椎の神経異常からくる膀胱尿管逆流症、次男は重度の水腎症が尿路感染の原因でした。

▼次男の水腎症治療の体験記は下記記事をご覧ください。

赤ちゃんが水腎症と診断され、どんな病気なのか、手術をする必要があるか、手術する場合の入院期間はどれくらいかなど、悩んでいるママに向け、我が家の体験談を紹介します。

繰り返す心配がある場合は予防抗生剤を投与

先天的な奇形や疾患が尿路感染の原因の場合、何もしないでいると尿路感染を繰り返す恐れがあります。尿路感染自体は抗生剤を投与すれば治癒するのですが、問題は尿路感染による腎臓へのダメージです。

筆者は医師から、

1.腎臓に感染が起こることで正常な腎臓の組織がダメージを受けてしまうこと
2.一度ダメージを受けてしまうとその部分は回復しないこと
3.めったにないが最悪腎不全や透析が必要になる可能性もゼロではないこと

という説明を受け、尿路感染を起こさないために予防で抗生剤を投与することを提案されました。

予防抗生剤は、毎日決まった時間に少量の抗生剤をのむことで、尿路感染を予防する治療法です。大切なことはのみ忘れることなく毎日きちんと抗生剤を子供にのませること、これができないと耐性菌ができてしまい、抗生剤が効かなくなってしまいます。

また、予防で抗生剤を飲む場合、基本的には尿路感染を起こす原因がなくなるまでずっと飲み続けます。そのため、数カ月~数年単位で飲むことも珍しくありません。

抗生剤をずっと飲むということに抵抗があるママも多いと思います。まずはお子さんの体の状態と抗生剤を飲むことのメリット・デメリットを医師からしっかり説明を受けることが大切です。

尿路感染はうつるの?保育園や幼稚園への登園はいつから?

尿路感染に子どもがかかると「きょうだいにはうつらないかしら?」「保育園や幼稚園への登園に許可がいるのかしら?」と悩むママ間も多いのではないでしょうか。

基本的に尿路感染は他人にはうつらないため、きょうだい間やママへの感染はありません。またインフルエンザやおたふく風邪などと違い医師からの治癒証明が必要な病気でもないため、熱が下がり元気になれば保育園や幼稚園への登園も可能ですよ。

とはいえ病気になった後は体力が落ちているため、あまり無理をさせないであげてくださいね。

怪しい熱の時はすぐに検査を!

尿路感染にかかりやすいお子さんを持つと、「これはちょっと怪しいかも…」と母親の勘が働くことも珍しくありません。尿路感染が疑われる場合はなるべく早く病院を受診するようにしましょう。

我が家は病院でのやり取り短縮のため、かかりつけ医から採尿パックをいくつかもらっており、怪しい発熱の時は家で尿を採取してから病院にかかるようにしています。

また、尿路感染を繰り返すタイプのお子さんの場合は、休日や連休などかかりつけ医がやっていない時の対処法も医師と確認しておくと安心です。

ちなみに長男は成長とともに膀胱尿管逆流症が治り、次男は水腎症の手術をしたことで現在は予防抗生剤の投与も終了しています。予後が心配なママもたくさんいると思いますが、不安なことや心配なことはきちんと主治医に相談してみてくださいね。

尿路感染は妊婦さんも要注意!

こちらの記事では子どもの尿路感染について書きましたが、実は妊娠中の女性も尿路感染にかかりやすいのです!

妊娠中に尿路感染(腎盂腎炎)にかかったひのこさんのドキドキハラハラの記事は下のリンクからご覧下さい。

ひのこの妊娠で、一番のトラブルだったといっても過言ではない腎盂腎炎の体験談。凄まじい寒気と高熱は、今思い出してもヒヤッとする体験でした…。

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